質問:知人のお葬式で関東へ伺ったところ、通夜に会食の席を用意され、私は遠慮しました。他の友人はその席についたそうですが、寿司屋を借り切ってどんちゃん騒ぎになったと聞きました。名古屋でお葬式に出たときは、助六を貰って終わりだったと思うのですが、地域でこんなに違うものですか?遠慮した私は失礼にあたりますか?
A:一旦は席につくべきだと思います。
地域やそれぞれのご家庭でまったく違います。
また、参列した先々のご遺族の意向に合わせて動くことがマナーです。
もし宜しければ下記をご覧ください。
まず“マナー”も地域で全く異なるように、
お葬式の文化は宗教のみならず、
地域性でまったく発想や考えが異なります。
この通夜での振舞い方も地域によって異なるポイントです。
東海地方ですと、通夜に参列するとき、
その場所に長居しないようにすることを“マナー”としている傾向があります。
これは
「ご遺族の方々に慰めの言葉をかけるものの、そっとしておいてあげる」という観点です。
また、食事は助六など、殺生もの(魚など)を避けます。
この食事は主にご親族様や受付等のお手伝いをされた方々にのみ限定される傾向があります。
参列者の方は通夜式後に速やかにお帰りになります。
知多の方面では通夜式中、自分の焼香が終わった段階で帰られるところもあるくらいです。
ところが関東や東北の地域では逆になります。
「故人の人生での功績を称え、親族と一緒になって弔う」ことが習いとなっています。
握り寿司なども振舞われますし、そこで飲むお酒を“弔い酒”とも呼びます。
酒は米から作ります。
古来よりそのお酒には死がもたらす穢れ(けがれ)を遠ざけるといわれてきました。
とくにこうしたお通夜やお葬式などでは、
参列される方々が生命の源である米や酒を大量に取り込めば、
穢れを寄せ付けないと考えられていたようです。
「祝い酒は人に希望を与える。弔い酒は人を結びつける。」と
ある酒蔵で働く方からお聞きしたお話です。
皆さんで弔い、ご遺族をはじめその周りの方々の結束を固める意味もあるようです。
また、故人が残したお金で大勢の方に振舞うことで
故人を無欲無我の境地にできると信じられていたという説もあるようです。
地域によって通夜式後の習慣が違うことがお分かりいただけたと思います。
では参列する側はどうしたらよいのでしょうか?
“郷に入っては郷に従え”です。
ご遺族、ご親族が故人を弔うためにと用意した場所が通夜式や葬儀式を行う会場です。
そこで“故人を偲んで欲しい”と会食の場所を設けられたのならその席につく。
そういう会食の場所等が無ければ,早めにご挨拶して失礼することが“マナー”です。
会食の席を用意されたのにも関わらず、
“そういうつもりで来たわけじゃないから”
“先ほど食事を済ませてきたから”
と席に着かなかったり、お断りするのは自分都合です。
喪家に対して「あなたには合わせない」と言っているのも同じです。
会食の場所をご案内されたのなら席に着き、
一口でも良いので食事を頂き、故人を偲ぶことがマナーです。
いろんなことを決めて故人をどのように送ってあげようかを
考えて進めているご遺族の意向に合わせることが肝要かと思います。




