2020.07.25
Q&A
質問:先が赤い棒のようなものをお坊さんが振り回してみえましたが、あれは何ですか?
A:「松明(たいまつ)」の模造品です。
お柩に点火する儀式だと思って頂ければ良いかと思います。

曹洞宗では「秉炬(ひんこ)の儀」とも言い、葬儀式で一番重要な儀式であるともいわれています。
仏教のお式では火葬が主流になっています。
これはお釈迦様本人がお亡くなりになった際、
火葬されたという言い伝えからであるといわれています。
日本で仏教徒が初めて火葬されたのは飛鳥時代、
道昭という僧侶が亡くなった折、
火葬されたという記録があります(文武天皇4(700)年3月10日)。
しかしながら、それまでの日本でも一部火葬が行われていたことが、
発掘により掘り出された人骨により分かっています。
また道昭以降の仏教徒がすべて火葬された訳ではないそうです。
では、火葬を行わない場合、この「松明」を使った儀式はどうしていたのでしょうか?
実は、こうした土葬の場合は「鍬(くわ)」を利用するそうです。

仏教葬儀における「松明の儀式」は単純に柩に点火をすることが目的ではなく、
「故人とのお別れ」であったり、
「(故人にとって)この世とあの世との区切りをつけさせる儀式」
と捉えることができます。
そこで“土葬”となるときには「鍬」を使用するということです。
お寺様が“松明”や“鍬”を式中にお持ちになったら、そっと手を合わせられたらいかがでしょうか?



