2019.06.15
Q&A
A:必ずということではなく、特に尾張地方から西部にかけて広がった風習のようです。
まず、家紋というものを考えてみましょう。
家紋は苗字と同じで、その家のシンボルとも言えます。
結婚をし「嫁ぐ」と、お嫁さんはお婿さんの苗字になり、
お婿さん側の家紋を守っていくことになります。
こうした家紋を「男紋」と言います。
世の中「男」とつくものがあれば、当然「女」とつくものがあります。
それが「女紋」です。
その家系で代々継がれてきた女性が守っていく家紋のことです。
よく「喪服の家紋には実家の家紋をつける」と言われますが、
実は本来間違いだということをご存知でしょうか。
「自分の母親が嫁いでくる時に持ってきた喪服についている家紋と同じものをつける」ことがこの風習の正しい習わしだそうです。
その家系に女の子が生まれる限り続く、
女性の系譜なのだそうです。
これを「母系紋」ともいいます。
ただこの「女紋」という言葉ですが、
家紋とは別の紋をその家系の女性だけで守ろうとする「替え紋」や、
その絵柄から伺えるイメージから自分のシンボルマークとして使用する「私紋」や「通紋」などの総称としても使われるそうです。
最後になぜ嫁いでも自分の母親の喪服にあるものと同じ紋をつけるかということですが、
諸説ある中で
①嫁いだ先でも自分の持ち物だという明確な表示になるということ
②いつ夫と死別、離婚をしてもすぐに利用できること
の二説が有力のようです。
余談ですが喪服の背中に家紋を付ける理由は、
「悪霊は背後から襲ってくるため、背中の家紋が守ってくれる」という意味だそうです。
最近は薄れてきている風習ですが、
こうした先祖からの系譜は大事にしていきたいですね。

祖母から母へ、そして娘へ。



